問題1.次の記述について正しい文章を選択して下さい.(正解3つ)

1.緩和現象は BPP 理論が基礎となっている
2.T1 値は静磁場強度に比例して延長する
3.T2 値は分子の運動周波数が大きいほど短くなる
4.T2 緩和の原因は双極子-双極子相互作用による局所磁場揺動である
5.分子の運動周波数が共鳴周波数に最も近い場合に最短の T1 値になる

1.BBP理論、緩和現象を理解するのに非常に大事です(MRI完全解説p93)2.比例はしない3.分子の動きが大きいと1H原子核との相関時間が短くなりT2値は長くなる4.双極子間相互作用(DDI)○5.○

問題2.脂肪抑制法または脂肪検出法に関する説明について正しい文章を選択して下さい(正解 2 つ)

1.Dixon 法は位相差法とも言われ,水画像と脂肪画像を作成することができる
2.造影剤投与後に撮影した脂肪抑制T1強調像が脂肪抑制不良であったため,STIR 法で代用した
3.GRE 法による in phase 画像とopposed phase画像を差分処理すると,水と脂肪の存在比率を算出できる
4.副腎腺腫が疑われたので腫瘍内の脂肪組織を検出するためにgradient echo法によるin phase/opposed phaseのdual echo T1強調像を撮影した
5.各種脂肪抑制法のうち,pre-saturation pulse を利用する代表的な方法には CHESS法や binominal pulse 法がある

(MRI完全解説p312 脂肪抑制法の比較)1.○2.STIRは脂肪のみの抑制ではなく脂肪に近いT1値の信号抑制である3.差分と加算も行う(MRI集中講習p111)4.○5.binominal pulse 法はプレパルスではなく励起パルスである(MRI完全解説p316)

問題3.Multi transmit 技術に関連する記述について正しい文章を選択して下さい(正解 2 つ)

1.3 テスラ装置に用いられる RF の空気中での波長は約 27cm である
2.臨床における multi transmit 技術の採用による利点は画像均一性の向上や比吸収率(SAR)低減などである
3.Multi transmit 技術は spin echo 法や fast spin echo 法などで有用な方法であり, gradient echo 法には必要ない
4.B1 不均一の原因のうち standing wave effect(定常波効果)とは RF の入射波と反射波による合成波が体内で不均一な分布となる現象のことである
5.B1 mapping とは送信された RF の撮影領域内における空間分布を測定し,送信 RF が最適な周波数となるように調整を行うことである

1.(MRの実践p135)静磁場強度のRF波長の問題、空気中と真空中の値があり、覚えておきましょう。2.(MRI完全解説p558)3.×4.○(MRI完全解説p407)5.×

問題4.次の記述について正しい文章を選択して下さい.(正解 2 つ)

1.T1 は縦磁化が 36.8%まで回復する時間である
2.T1 は磁場強度が高くなるほど短くなる
3.T2 は横磁化が 63.2%まで減衰する時間である
4.磁場の不均一は T2(T2*)を短縮させる
5.MRI 造影剤は T1 および T2 を変化させる

1.63%2.長くなる3.37%4.○5.○

問題5.還流 MRI の記述について正しい文章を選択して下さい.(正解 3 つ)

1.還流(perfusion)とは「毛細血管レベルの血流動態」を指す
2.造影剤を使用して EPI 法で撮影する一般的な方法では,高濃度の造影剤の通過による T1 短縮効果による信号上昇を継時的に観察する
3.脳血流量(rCBF)は脳血液量(rCBV)と平均通過時間(MTT)より次式で求めることができる. rCBF = rCBV / MTT
4.ASL(arterial spin labeling)法とは造影剤を使用しない還流 MRI の総称で,FAIR法や CASL 法などの手法がある
5.ASL 法で血管内のスピンを反転(ラベル)してから撮影までの delay 時間(TI)は 1.5 テスラでは 1.5 秒程度,3 テスラでは 3 秒程度が標準的である

(MRIの評価と解析p134 血流解析について詳しく記述)1.○2.T2短縮効果3.○4.○5.×

問題6.3 テスラ装置の記述について正しい文章を選択して下さい.(正解 2 つ)

1.比吸収率(SAR)は 1.5 テスラの約 2 倍になる
2.磁化率効果は 1.5 テスラより約 2 倍大きくなる
3.化学シフト(ppm)は 1.5 テスラの 2 倍になる
4.強磁性体に加わる回転力(トルク)は 1.5 テスラの約 4 倍になる
5.第 2 の化学シフトアーチファクトの強さは 1.5 テスラより強く現れる

(MRI完全解説p398 静磁場強度と物理パラメータの関係について記述あり)1.4倍2.○3.ppmは不変4.○5.×

問題7.次の記述について適切な撮像法を選択して下さい.(正解3つ)

1.急性膵炎と慢性膵炎との鑑別に拡散強調画像を撮像した
2.子宮内膜性嚢胞と類皮嚢腫との鑑別に STIR 法で撮像した
3.クモ膜嚢胞と類表皮嚢胞との鑑別に拡散強調像を撮像した
4.子宮体癌の進達度を見るため,Gd 造影剤による dynamic MRI を行った
5.副腎腺腫瘍と転移性悪性腫瘍の鑑別に in phase と opposed phase の T1 強調像を撮像した

問題8.基本条件:TR(繰り返し時間=4000msTE(エコー収集時間=100ms,加算回数=2回,マトリクス=256×256,スライス数=10枚,スライス厚=10mm.FOV = 300mm.バンド幅=130Hz / pixel,撮像シーケンスは spin echo 法を使用する.この条件で撮像した時の SNR について,次の記述で,正しい文章を選択して下さい.(正解3つ)

1.スライス厚を 20mm に変更したときの SNR は 2 倍になる
2.バンド幅を 65Hz / pixel に変更したときの SNR は 1/2 になる
3.バンド幅を 260Hz / pixel に変更したときの SNR は 2 倍になる
4.FOV を 150mm に変更したときの SNR は基本条件の 1/4 の SNR になる
5.FOV を 150mm に変更したとき,スライス厚を 40mm すると同じ SNR になる

良く出る問題です、SNRの式は覚える。(MR撮像技術学p189)

問題9.次の記述について正しい文章を選択して下さい.(正解 3 つ)

1.ガドリニウム金属は常磁性体である
2.反磁性体の磁化率は温度と無関係である
3.常磁性体の磁化率は 10-6~10-2 程度である
4.強磁性体には残留磁化や磁化履歴現象がある
5.反磁性体は磁場にさらされた時に磁場と反対方向に非常に強く磁化される

(MRI完全解説p412 磁性体について詳しく記述あり)1.強磁性体(ただしキュリー温度が常温に近いため常磁性を示す)2.キュリー温度の事でしょうか?それならば反磁性でなく強磁性体になる3.○4.○5.反対方向に弱く磁化される

問題10.次の記述について正しい文章を選択して下さい.(正解 2 つ)

1.スティミュレイテッドエコーは T2*減衰を示す
2.自由誘導減衰信号(FID 信号)は RF パルス印加後,反転傾斜磁場を印加することで発生する
3.CPMG 法を用いたスピンエコー法は,一度に多数の TE の異なったスピンエコー信号が得られる
4.CPMG 法を用いたスピンエコー法は,180 度パルスが不正確でも奇数番エコーは正確な T2 減衰を示す
5.MR 画像は複素データを絶対値演算した画像になるため,絶対値演算後の雑音は平均値 0 以上のレイリー分布を示す

1.×いろんな信号含まれるので2.×反転しなくても発生する T2* 3・4.偶数番目が正確になる(MRI完全解説p140)5.○のようです

問11.次の記述について正しい文章を選択して下さい.(正解 3 つ)

1.神経鞘腫は造影効果が低い
2.下垂体微小腺腫は早期造影 T1 強調像で,正常下垂体よりも造影効果は低い
3.Creutzfeldt-Jakob 病(クロイツフェルト・ヤコブ病)では,拡散強調像で大脳皮質が高信号な場合がある
4.膠芽腫は造影 T1 強調像で dural tail sign が特徴的である
5.髄膜炎の造影 T1 強調像では脳表髄膜に造影効果が認められる

問題12.次の記述について正しい文章を選択して下さい.(正解 3 つ)

1.比吸収率(SAR)は磁場強度に比例する
2.磁化率効果は磁場強度に比例する
3.J-カップリングは磁場強度に比例する
4.化学シフト(Hz 単位)は B0 に比例する
5.渦電流は電気電導率が高いほど大きい

1.2.3.4.5.

問題13.拡散強調像について正しい文章を選択して下さい.(正解 3 つ)

1.拡散係数は温度が高いほど大きい
2.拡散係数は粘度が高いほど大きい
3.拡散係数が大きいほど,拡散速度が速い
4.b 値を大きくすると,拡散よりも毛細血管流の影響が強くなる
5.同時に 3 方向に motion probing gradient を付加することによって,拡散の異方性をなくすことができる

(MRIの評価と解析p167~ 拡散について詳しい記述あり)1・2・3拡散係数D(Stokes Einsteinの式)より4.b値小さいと還流の影響が残っている(MRIの評価と解析p178)

問題14.1.5 テスラMR装置において,周波数エンコード傾斜磁場が5mT/mのとき,最小FOVが30cmであった.この周波数エンコード傾斜磁場強度を2倍にしたときに得られる最小FOVについて選択して下さい.(正解 1 つ)

1.5 cm
2.10 cm
3.15 cm
4.45 cm
5.60 cm

FOV=BW/傾斜磁場

問題15.3 テスラ MR 装置の開口部に アルミ板を置いたときにゆっくり倒れていく現象が見られた.この原因として最も関係の深い法則を選択して下さい.(正解 2 つ)

1.クーロン力
2.ローレンツ力
3.ファラデーの法則
4.フレミングの左手の法則
5.フレミングの右手の法則

自信なし、

問題16.関節の MRI について,正しい文章を選択して下さい.(正解1つ)

1.肘部管症候群は,ガングリオンなどによる正中神経の圧迫が原因で起こり,T2 強調像の横断面で観察しやすい
2.肩関節の棘上筋腱は肩の腱板で最も断裂しやすく,外転外旋位の脂肪抑制 T2 強調像の斜冠状断面が観察しやすい
3.膝の十字靱帯断裂は,前十字靱帯より後十字靱帯で生じやすく,T2 強調像の矢状断面で観察しやすい
4.足関節におけるマジックアングル現象は,靱帯や腱に対する高信号領域の出現があり,T2*強調像の矢状断面で問題となりやすい
5.手関節の TFCC(triangular fibrocartilage complex)損傷は,手根骨と尺骨を支持している靱帯や腱鞘の損傷のことで,T1 強調像の冠状断面で高信号域として観察できる

問題17.膀胱腫瘍のT2強調像と拡散強調像から正しい文章を選択して下さい.(正解 2 つ)

1.膀胱筋層の信号線が保たれているので表在性膀胱癌である
2.膀胱筋層の信号線が保たれていないので浸潤性膀胱癌である
3.病気分類で T1 であり,経尿道的膀胱腫瘍切除術の適応がある
4.病気分類で T2 であり,経尿道的膀胱腫瘍切除術の適応がある
5.病気分類で T3 であり,膀胱全摘除術の適応がある

画像開示なし、解無にしています

問題18.撮像する際に SAR を低減させる正しい方法を選択して下さい.(正解 3 つ)

1.TR を長くする
2.FA を大きくする
3.スライス数を少なくする
4.エコー時間を短くする
5.パラレルイメージングを利用する

SARの式は覚える(MR撮像技術学p200が詳しい)

問題19.受信バンド幅について正しい文章を選択して下さい.(正解 2 つ)

1.受信バンド幅とサンプリン時間は比例する
2.受信バンド幅が大きくなると,化学シフトが小さくなる
3.受信バンド幅が大きくなると,リンギングアーチファクトが大きくなる
4.受信バンド幅が大きくなると,SNR は上昇する
5.受信バンド幅が大きくなると、磁化率アーチファクトが小さくなる

自信なし1.反比例2.○3.○?アーチファクトが大きくなる、「大きくなる」かどうかは疑問であるが・・・選択肢の数から×かな4.×5.○

問題20.下図は 27 歳の男性である.最も疑われる疾患を 1 つ選んでください.

1.多形膠芽腫
2.多発性硬化症
3.転移性脳腫瘍
4.脳膿瘍
5.結節性硬化症

画像開示なし、解無にしています

問題21.化学シフトアーチファクトについて,正しい文章を選択してください(正解2つ)

1.TE を延長すると,化学シフトが発生しやすい
2.スライス選択方向には,化学シフトは発生しない
3.受信バンド幅を小さくすると,化学シフトは目立たなくなる
4.スピンエコー法では,位相エンコード方向には化学シフトは発生しない
5.32KHzの受信バンド幅で256ピクセルの場合、3.0Tの化学シフトは3.6ピクセルである

1.×2.スライス方向にもでる3.×4.周波数方向に出る5.○

問題22.JIS Z 4951 で規定されている SAR(比吸収率)について,正しい文章を選択してください(正解2つ)

1.第二次水準管理モードについては,SAR 上限値はない
2.SAR 上限値は,検査室の周囲温度が 24℃よりも低ければさらに高い値が許容される
3.頭部 SAR 上限値は、通常操作モードの値よりも第一次水準管理モードの値のほうが大きい
4.局所 SAR とは,一定時間及び患者の任意の身体組織 10g にわたって平均化した SARのことである
5.SAR 決定方法にはパルスエネルギー法と熱量測定法があるが,パルスエネルギー法は,温度センサーを使用して人体等価な試験物の RF 照射による温度上昇値を計測し,SAR 値を算出する方法である

2.24℃超えればSARを下げなければならない3.ともに3.2と同じ値である5.(MRIの評価と解析p78に記述あり)パルスエネルギー法と熱量測定法がある

問題23.次の安全性に関わる文章で,正しい文章を選択してください(正解2つ)

1.吸引力は磁場(コイル)中心部が最も強い
2.SAR はフリップ角に正比例して大きくなる
3.局所(四肢などの末梢)の SAR ほど高く許容されている
4.傾斜磁場変動(dB/dt)は中心部より辺縁部の方が大きい
5.1.5T から 3.0T になるとマグネットの中心付近の吸引力は√2 倍になる

1.ガントリー開口部が強い2.2乗3.○4.○5.吸引力は静磁場強度に比例するが、マグネット中心部では?

問題24.Standing wave effects に関して正しい文章を選択してください(正解1つ)

1.1.5 テスラ以下の比較的低磁場装置において問題となる
2.B0 磁場の影響によって,信号が不均一となる
3.磁化率の影響が起因となる
4.大きな対象物において,問題となる
5.パラレルイメージングの併用によって,除去可能である

1.高磁場でRF波長が短くなるため起きやすい2.B1の影響3.RF波長の長さが関係4.○5.PIは関係しない

問題25.次の記述について正しい文章を選択して下さい.(正解2つ)

1.膝関節の MRI 検査は前十字靱帯を評価する際に,膝をやや屈曲させ撮影する
2.マジックアングルの影響を少なくするために,SE もしくは高速 SE 法の TE を最短に設定する
3.前十字靱帯を評価する際は,SE 法もしくは高速 SE 法を用いた PD 強調画像が適している
4.半月板を評価するT2*強調画像は設定できる最短のTEで撮影を行う.またFAは90度を用いる
5.半月板を評価する際は,SEもしくは高速SE法を用いたT1強調画像を撮影し,PD強調画像および GE 法を用いた T2*強調画像は適していない

2.プロトンの傾き(55°)と靭帯や腱の方向が同じになると双極子間相互作用が起こらなくなりT2値が延長する現象4.GREでT2*はFA浅くする

問題26.パラレルイメージングファクターを 1 から 2 にして、FOV を 2 倍にした場合の SNR を選択してください(ただし、ジオメトリーファクターは無視する)

1.1
2.2
3.1.48
4.2.86
5.3.56

PIのSNRの式(MRI集中講習p96)

問27.スライス厚測定について,正しい文章を選択してください(正解2つ)

1.ウエッジ法で,2対のウエッジを使用するのは,画像歪みを補正するためである
2.スライス厚の測定は、2対のウエッジか傾斜板を使用するのが、一般的である
3.スライス厚に影響を与える因子として,傾斜磁場の不均一,RF パルスの不均一,静磁場の不均一などがあげられる
4.基本的にウエッジの角度を α とした場合,スライス厚はスライスプロファイルの微分の半値幅 x sin(α)で求められる
5.ウエッジの撮像は,大きな FOV と少ないマトリクス数で,高い SNR の画像を得る事が重要である

(MRI集中講習p1~)

問題28.通常みられる血管の分岐について,正しい文章を選択してください(正解2つ)

1.眼動脈は内頸動脈から分岐する
2.外頸動脈は椎骨動脈から分岐する
3.右総頸動脈は胸部大動脈より分岐する
4.左椎骨動脈は左鎖骨下動脈から分岐する
5.後下小脳動脈(PICA)は脳底動脈から分岐する

問題29.Truncation artifact について正しい文章を選択してください(正解2つ)

1.EPI では、発生しない
2.位相エンコード方向にも周波数エンコード方向にも出現する
3.FOV 外にある被写体の部分信号が,FOV 内に移籍されるアーチファクト
4.フーリエ変換 MRI において,時間的な制限のため,無限に高い周波数成分で近似できないため発生する
5.Nyquist 理論によれば,周波数の1周期あたり1回以上のサンプルを収集すると,その波の周波数を正しく認識できる

2.両方向に発生する、が位相方向が目立つ。「MRの実践」には位相方向のみと表記されているので注意。 5.2回以上サンプリングする

問題30.1T装置で傾斜磁場強度0.5gauss/cm,FOV20cm,受信バンド幅42.57kHzの時,傾斜磁場強度を変えずにFOVを10cmにするための受信バンド幅を次のうちから選択してください

1.6.52KHz
2.21.28KHz
3.42.57KHz
4.59.6KHz
5.87.12KHz

FOV=BW/傾斜磁場

問題31.筋と存在部位の関連で正しいものを選択してください(正解2つ

1.梨状筋-----頸部
2.円回内筋-----前腕
3.ヒラメ筋-----腰部
4.棘下筋-----肩関節
5.ハムストリング-----足関節

問題32.次の安全性に関わる文章で,正しい文章を選択してください(正解2つ)

1.MR 検査室の出入口は2箇所設けた方が安全性がよい
2.ケーブルがループを形成してなければやけどの危険性はない
3.クエンチの時、検査室に入る前に必ず酸素濃度計を確認する
4.検査中の身体の露出が少ないとやけどの危険性が高まると考えられている
5.医療器具の MR 装置対応について私たちが最も遵守するのは添付文書である

1.???2.ケーブルに直接触れさせないようにする3.○4.露出を少なくする5.○

問題33.SSFP(steady state free precession)でのブラックバンドアーチファクトについて,正しい文章を選択して下さい. (正解 3 つ)

1.縞の間隔は TR に反比例する
2.スライス厚を薄くすると軽減できる
3.対処法の1つに Phase Cycle 法がある
4.このアーチファクトは,磁場の不均一に起因する
5.off-resonance での磁化の信号強度の上昇が、ブラックバンドを発生する

1.×2.スライス圧は関係しない3.(MRI完全解説p256)4.○5.(MRI完全解説p252)

問題34.下の MRCP 像で,正しい文章を選択してください(正解は2つ)

1.a は Santorini 管である
2.b は Wirsung 管である
3.c は腹側膵管である
4.a は総胆管と胆嚢管が合流したものである
5.a は Vater 乳頭部に開口する

画像開示なし

問題35.保守点検やその関連事項について,正しい文章を選択してください(正解は2つ)

1.緊急減磁装置の動作確認のため,定期的にマグネットをクエンチさせて点検する
2.検査室の RF シールド性能は,シールド材料の性能で決まるので,低下することはない
3.RF 受信コイルのケーブル接続部や絶縁被覆の損傷は,高周波やけどの原因になることがある
4.超伝導マグネットの冷媒ヘリウムは,冷凍機で冷却されていれば蒸発しないので減ることはない
5.ヘリウム排気管や排気口に詰まりや閉塞があると,クエンチ時に検査室内に気化したヘリウムが漏れることがある

1.×2.×3.○4.減る5.○

問題36.超急性期の脳梗塞を検査するうえで,正しい文章を選択してください(正解は 3 つ)

1.虚血による,細胞外液浮腫を捉えるために拡散強調画像を撮影する
2.超急性期の脳梗塞を否定するために FLAIR 法を撮影する場合がある
3.ADC map は通常は b 値 1000mm2/sec の画像のみで作成できる
4.造影剤を用いた灌流画像を撮影して,拡散強調画像の病変範囲を比較することがある
5.拡散強調画像で脳梗塞を認めることができなかった場合.超急性期の脳梗塞を完全に否定することができる

1.2.3.4.5.

問題37.クエンチに関して,正しい文章を選択して下さい.(正解1つ)

1.ヘリウムガスが漏れ,大気中の酸素濃度が 25%以上になると呼吸困難となる
2.ヘリウムガスは床付近にたまる
3.ヘリウムガスは毒性があるため注意が必要である
4.クエンチは液体ヘリウムに浸した磁石の線材が過度に熱せられることによって発生する
5.精度管理のため,定期的にクエンチを行なうことが必要である

1.15%以下2.軽いガスなので天井に上がる3.毒性はないが膨大な量のガスで酸素濃度低下させることが危険4.○5.×

問題38.MR 装置に使用される冷媒(ヘリウム及び窒素)の特性について,正しいものを解答して下さい(正解 4 つ)

1.無臭
2.不燃性
3.非毒性
4.気化した場合,周囲に低温霧を生じる.窒素の霧は急速に床に降下する
5.室温(20℃)では,1 L の液体ヘリウムからは約 50 L のヘリウムガスが発生し,1 L の液体窒素からは約 30 L の窒素ガスが発生する

5.気化すると770倍になる(MRI完全解説p370)

問題39.女性骨盤領域の MRI について,正しい文章を選択して下さい.(正解2つ)

1.卵巣腫瘤性病変内に巨視的脂肪成分が存在すれば,成熟奇形腫と診断できる
2.出血性嚢胞と子宮内膜腫の鑑別には,脂肪抑制 T1 強調画像が有用である
3.MRIは,卵巣癌,子宮内膜癌,子宮頸癌や膣癌の病期診断に有用である
4.卵巣捻転のMRI所見としては,卵巣の腫大,付属器腫瘤への子宮の偏位,腹水の存在,捻転し壊死した卵巣の造影濃染などがあげられる
5.子宮筋腫と子宮腺筋症はともに子宮筋層に発生する病変で,ともにT2強調画像では低信号で、単純MRIのみでは両者の鑑別は困難である

自信なし、3.子宮体癌、子宮頚癌のステージングに有用、卵巣がんは??? 4.捻転部は造影濃染しない5.(MRの実践p292~)

問題40.小脳橋角レベルでのT2強調反転像である。AからCの部位と名称で正しいものを選択してください(正解1つ)

1.A-聴神経 B-顔面神経 C-外転神経
2.A-顔面神経 B-聴神経 C-外転神経
3.A- B-聴神経 C-外転神経
4.A-聴神経 B- C-三叉神経
5.A-顔面神経 B-聴神経 C-三叉神経

画像開示なし